〔NY金〕3日続落、3378.00ドル(18日) 2025年08月19日 04時14分
【ニューヨーク時事】週明け18日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米ロ首脳会談の行方に注目が集まる中、ドル上昇に伴う割高感を受けた売りに3営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前週末比4.60ドル(0.14%)安の1オンス=3378.00ドル。
利子の付かない資産である金は朝方、米長期金利の低下を眺めて買いが先行した。ただ、外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行すると、ドル建てで取引される商品の割高感が意識され、金の利食い売りが活発化。朝方の上げ幅を一掃し、小幅マイナス圏に沈んだ。
トランプ米大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領や欧州首脳らとホワイトハウスで会談。15日の米ロ首脳会談を受け、ロシア側がウクライナに要求しているとされる一部領土の放棄や、同国への「安全の保証」などについて議論するとみられる。ウクライナ情勢を巡る外交政策が、「安全資産」とされる金の需要に及ぼす影響を見極めたいとの思惑が広がった。
このほか、市場の関心は、21~23日に米ワイオミング州で開かれる年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」に向いている。22日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演する予定で、金融政策や経済状況の見通しに関する発言が注目材料。7月の米卸売物価指数(PPI)の伸びが予想を上回ったことを受けて、9月の利下げ期待は若干後退している。