〔米株式〕NYダウ続落、166ドル安=ナスダックも安い(5日午前) 2025年06月05日 23時08分
【ニューヨーク時事】5日午前のニューヨーク株式相場は、米雇用統計の発表を翌日に控え様子見気分が強い中を、続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比166.07ドル安の4万2261.67ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は46.33ポイント安の1万9414.16。
米労働省は翌6日、5月の雇用統計を発表する。ロイター通信がまとめた市場予想では、非農業部門就業者数は前月比13万人増と、伸びは前月(17万7000人増)から減速する見通し。失業率は4.2%と横ばいになると見込まれている。発表を控えて様子見気分が広がる中、ひとまず売りが先行している。
一方、中国国営新華社通信は5日、同国の習近平国家主席とトランプ米大統領が電話会談したと伝えた。会談が明らかになるのは第2次トランプ政権発足後初めて。中国外務省の声明によると、電話会談はトランプ氏が持ちかけたという。トランプ氏はかねてより習氏との会談に意欲を示していた。米中首脳による直接協議が報じられたことを受け、両国の貿易摩擦が緩和されるとの楽観的な見方が広がり、投資家心理の改善につながっている。ただ、会談内容は現時点では明らかにされておらず、市場参加者らは詳細待ちとなっている。
米労働省が朝方発表した新規失業保険申請は、31日までの1週間で前週比8000件増の24万7000件と、2連続の悪化となった。相場への影響は限定的となっている。
ダウ構成銘柄では、7000人の人員削減を発表したプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下落。JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株も安い。一方、アマゾン・ドット・コムやセールスフォース、マイクロソフトなどハイテク株の一角は底堅く推移している。