〔東京外為〕ドル、143円台後半=株下げ幅縮小で強含み(2日午後3時) 2025年07月02日 15時02分
2日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日経平均株価の下げ幅縮小を眺めてやや買い戻され、1ドル=143円台後半に強含んでいる。午後に入って143円台半ばでもみ合っていたが、午後3時前にやや買いが強まった。午後3時現在、143円73~75銭と前日(午後5時、143円06~06銭)比67銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、アジア時間のドル売り・円買いの流れが加速し、欧州時間から米国時間の序盤にかけ、143円台後半から142円60銭台まで下落。その後は値を戻し、5月の米雇用動態調査(JOLTS)と6月のISM米製造業購買担当者景況指数(PMI)がいずれも市場予想を上回ると、143円台半ばに急伸した。米上院のトランプ減税法案可決もドル買い要因となり、143円80銭近くまで上昇した。
米国時間の終盤は、トランプ米大統領が日本との関税交渉について「合意は難しい」との見方を示し、対日本関税に関し「30%か35%、あるいはわれわれが決める数字を支払ってもらう」との書簡を送る方針を表明し、143円30銭台まで売られた。
東京早朝もこの水準を引き継いだ。ただ、午前9時以降は実需筋の買いが優勢となり、仲値にかけては143円65銭前後に上昇した。いったん緩んだが、正午にかけて143円50銭台に持ち直した。午後は同水準を軸にもみ合ったが、日経平均の下げ渋りに支えられ、小幅に水準を切り上げた。ドル円は買いが優勢となったが、「日米貿易交渉をめぐる不透明感から一段の上値は追いにくい」(為替ブローカー)と指摘される。また、明日に米雇用統計の発表を控えて「積極的には動きにくい」(大手邦銀)との声も聞かれる。
ユーロも午後は対円で強含み。対ドルは小安い。午後3時現在、1ユーロ=169円44~45銭(前日午後5時、168円58~61銭)、対ドルでは1.1786~1788ドル(同1.1783~1784ドル)。