年内に4万2000円 2025年05月16日 14時32分
しんきんアセットマネジメント投信シニアファンドマネージャー藤原直樹氏
日経平均株価は7月以降、3万6000~3万8000円のレンジで推移する見込みだ。その後は米国との関税交渉進展により年末に向けて上昇し、4万2000円台を回復するだろう。
13日に3月下旬以来となる3万8000円台を回復したが、戻りのスピードは予想よりも速かった。先の米中関税合意を受け、今後の交渉次第では日本に対する相互関税の引き下げも期待できる。完全な楽観ムードとはいかないが、正常化に向け第一歩を踏み出すことができ、市場も徐々に落ち着きを取り戻している。
相互関税は一時停止中の上乗せ分は撤廃され、発動当初の24%から一律の10%まで緩和されるのではないか。為替も円高方向にシフトする気配は薄く、輸出企業の足かせになる可能性は低い。
一方で、関税の影響による1株当たり利益(EPS)の低下は相場回復への障壁となる。長期金利の上昇も上値を抑えるリスクとなるだろう。