〔東京外為〕ドル、145円台前半=売り一巡後は下げ渋る(16日正午) 2025年05月16日 12時05分

 16日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需筋の売りなどが一巡した後は1ドル=145円台前半で下げ渋っている。日経平均株価の下落や時間外取引での米長期金利の低下なども圧迫要因となり、一時145円を割り込む場面もあった。正午現在、145円41~42銭と前日(午後5時、145円88~90銭)比47銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間終盤に売られた反動から買い戻され、米国時間の序盤には146円台前半を回復。もっとも、その後は4月の米小売売上高や4月の米卸売物価指数(PPI)などが弱めとなり、米長期金利が低下する中、ドル円は中盤に145円台半ばまで売られた。終盤は145円60銭台に持ち直した。
 東京時間の早朝は145円50~60銭前後で推移した。午前9時以降、実需筋の売りが優勢となったほか、日経平均の下落や米金利低下などにも圧迫され、仲値にかけて一時144円90銭台に下落した。その後は買い戻しが入り、正午にかけては145円30銭台に持ち直している。
 株安や米金利低下のほか、「依然として米国から円安是正を求められることを警戒した調整売りも出たのではないか」(為替ブローカー)との指摘があった。午後は「株価がさほど下がらなければ、現行水準を中心としたもみ合いにとどまるだろう」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロも午前9時以降、売り優勢の後は下げ渋る。対ドルは強含み。正午現在、1ユーロ=162円88~89銭(前日午後5時、163円35~37銭)、対ドルでは1.1201~1202ドル(同1.1197~1197ドル)。

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