〔東京外為〕ドル、146円台後半=ドル安・ウォン高余波で下落(15日午前9時) 2025年05月15日 09時05分

 15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、対ウォンでのドル安の余波を受け、1ドル=146円台後半で下落している。前日の海外時間序盤には145円台後半まで下げた後は買い戻されたが、上値はなお重く、前日の東京時間夕方水準を回復していない。午前9時現在、146円62~64銭と前日(午後5時、146円97~98銭)比35銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間の序盤は対韓国ウォンでドルが急落した余波でドル円は一時145円60銭前後まで下げた。その後は戻り歩調となり、米国時間の序盤は146円台前半を回復。中盤以降は、米長期金利の上昇を背景に買い戻され、終盤は146円70銭台に持ち直した。
 東京時間の早朝は146円60銭前後で推移した後は調整的な売りで一時146円40銭台に小反落した。前日の欧州時間序盤には、韓国と米国の当局者は5日に会談し、為替で協議を行った、と一部で報じられ、対ウォンでのドル切り下げの思惑が浮上。「対円でのドル切り下げも連想され、ドル円は急落した」(FX業者)という。
 本日の東京時間は、前日の米国時間に米長期金利の上昇を背景に買い戻された流れが支援要因にはなるものの、13日に加藤財務相が「米財務長官と為替を引き続き協議する」と発言したこともあり、「米国が円安是正を求めてくることへの警戒感は根強い」(大手邦銀)という。このため、強弱材料が交錯する中、東京時間は「方向感は出にくい」(同)との声が聞かれる。
 ユーロも対円で下落、対ドルも軟調。午前9時現在、1ユーロ=163円95~96銭(前日午後5時、164円82~84銭)、対ドルでは1.1181~1182ドル(同1.1214~1215ドル)。

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