〔米株式〕ダウ7日続伸、331ドル高=米利下げ期待で(9日) 2024年05月10日 05時39分

 【ニューヨーク時事】9日のニューヨーク株式相場は、米労働市場の落ち着きを示す経済指標を背景に早期利下げに対する期待が高まり、7営業日続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比331.37ドル高の3万9387.76ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は43.50ポイント高の1万6346.26で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比6405万株減の8億9086万株。
 米労働省がこの日発表した新規の失業保険申請件数が市場予想を上回る増加を見せ、雇用の逼迫(ひっぱく)が和らぐ兆しが示された。米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げを行うとの見方が強まって米長期金利が低下し、幅広い銘柄が買われた。
 米金融市場では、景気があまりに強いためにFRBが利下げに踏み切れず、金利の高止まりによる悪影響が広がることへの懸念が強い。このため、失業者の増加といった「悪いニュースが良いニュースとして受け取られる状態」(日系証券)が続いている。
 ダウ平均では景気動向に敏感とされる銘柄が特に上昇した。ホーム・デポが2.5%高、キャタピラーが2.1%高、ゴールドマン・サックスが1.9%高、アムジェンとシェブロンが1.8%高。一方、セールスフォースは1.4%安、IBMは1.2%安。
 ナスダックでは、半導体関連の値下がりが目立ち、エヌビディアが1.8%安だった。

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