9月21日、FRB声明=0.75%の利上げを決定 2022年09月22日 08時20分

  米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月20日、21日の連邦公開市場委員会(FOMC)において決定した金融政策について声明を発表しました。また、FOMC参加メンバーが提示した経済見通しを公表しました。

  • フェデラルファンド金利の目標レンジを3〜3.25%に引き上げることを決定。
  • 目標レンジの継続的な引き上げが適切であると想定している。
  • 財務省証券と政府機関債および政府系不動産担保証券の保有量の削減を継続する。

FOMC声明文(全文) 2022年9月21日14時(米東部時間)発表

[日本語訳 ゴールデンチャート社]

 最近の経済指標では、消費と生産が緩やかに増加していることが示されています。ここ数カ月、雇用の増加は堅調で、失業率は低水準にとどまっています。インフレ率は、パンデミックに関連した需給の不均衡、食品・エネルギー価格の上昇、およびより広範な物価上昇圧力を反映して、依然として高い水準にあります。

 ロシアの対ウクライナ戦争は甚大な人的・経済的苦境を引き起こしています。この戦争と関連する事象は、インフレにさらなる上昇圧力を生じさせ、世界的な経済活動の重荷となっています。当委員会はインフレリスクに強い関心を持っています。

 当委員会は、長期的な視野に立って「最大雇用」とインフレ率2%の達成を目指しています。これらの目標を達成するため、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを3〜3.25%に引き上げることを決定し、目標レンジの継続的な引き上げが適切であると想定しています。さらに、委員会は、5月に発表された「連邦準備制度のバランスシートの縮小計画」で説明したように、財務省証券および政府系不動産担保証券の保有量の削減を継続する予定です。当委員会はインフレ率を2%の目標に戻すことに重い責任を託されています。

 金融政策の判断に際して適切なスタンスをとるため、当委員会は引き続き入手した情報が経済見通しに与える影響を注視していきます。当委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが現れた場合、当委員会は適切に金融政策のスタンスを調整する用意があります。当委員会での政策判断にあたり、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融・国際情勢など、幅広い情報を考慮に入れて評価を行っています。

 今回の金融政策措置に賛成したのは、ジェローム・H・パウエル議長、ジョン・C・ウィリアムズ副議長、マイケル・S・バー、ミシェル・W・ボウマン、レール・ブレイナード、ジェームズ・ブラード、スーザン・M・コリンズ、リサ・D・クック、エスター・L・ジョージ、フィリップ・N・ジェファーソン、ロレッタ J. メスターおよびクリストファー J. ウォラーの各氏でした。


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FOMC声明(原文、FRB)