今後も継続的に利上げを=パウエル議長記者会見スピーチ 2022年05月05日 10時28分

FOMC記者会見、パウエル議長冒頭スピーチ(要旨)

[ゴールデンチャート社] 2021年5月5日

  •  本日、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを1/2ポイント引き上げ、目標レンジの継続的な引き上げが適切であるとの見通しを表明した。また、金融政策のスタンスを強固にする上で重要な役割を果たすバランスシートの規模を縮小するプロセスを開始することを決定した。
  •  保有する証券の元本支払いを毎月の上限額までバランスシートからロールオフ(債券の償還金を再投資せず償還するに任せること)させることにより、予測可能な方法でバランスシートの規模を長期的に大幅に縮小させる意向。財務省証券については、3カ月間毎月300億ドルの上限を設定し、その後、毎月600億ドルに引き上げる予定。政府系不動産担保証券については,3カ月間は月175億ドルを上限とし,その後月350億ドルに増加する予定。
  • 労働市場は極めてタイトであり、インフレ率は高過ぎる。このような背景から、本日当委員会は政策金利を1/2ポイント引き上げ、今後もフェデラルファンド金利の目標レートの引き上げが適切であると考えている。さらにバランスシートの規模を大幅に縮小するプロセスを開始している。
  • 第1四半期の経済活動全体は小幅に縮小した。しかし、この減少は主に在庫と純輸出の変動を反映したものであり、この動きは将来の成長にとってほとんど意味を持たないと思われる。実際、家計の消費と企業の固定投資は引き続き好調に拡大。労働市場は引き続き強化されており、極めてタイトな状態にある。今年1月から3月までの間に、雇用は約170万人増加。3月の失業率はパンデミック後、ほぼ5年ぶりの低水準となる3.6%を記録した。
  • 労働需要は非常に強く、労働力人口はいくらか増加したものの労働供給は依然として低調です。雇用主は求人を満たすことが難しく、賃金はここ数年で最も速いペースで上昇している。インフレ率は、長期的な目標である2%を大幅に上回わり、3月までの12カ月月間にPCE指数は6.6%上昇し、変動の激しい食品とエネルギーのカテゴリーを除いたコアPCE指数は5.2%上昇しました。総需要は堅調であり、ボトルネックと供給制約が生産における迅速な対応を抑制している。
  •  供給への混乱は予想以上に大きく、長く続き、価格圧力はより幅広い商品とサービスに広がっている。ロシアのウクライナ侵攻による原油やその他の商品価格の高騰は、インフレに対するさらなる上昇圧力となっている。また、中国におけるコロナウィルス感染関連のロックダウンは、サプライチェーンの混乱をさらに深刻化させる可能性がある。ロシアのウクライナ侵攻は甚大な損失と困難を引き起こしており、インフレへの影響に加え、侵攻やそれに関連する出来事は海外の経済活動を抑制し、サプライチェーンをさらに混乱させ、貿易や他の経路を通じて米国経済に波及させる可能性がある。

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■関連情報(外部サイト)

FOMC記者会見議事録(FRB原文、PDF)