2025年の利下げ2回に後退=FOMC経済見通し・FF金利予想 2024年12月20日 10時38分

 米連邦公開市場委員会(FOMC)は9 月18 日、フェデラルファンド金利(FF金利)を0.5%利下げ、4.25~4.50%としました。同時に参加メンバーが提示した「経済・政策金利見通し」を公表しました。

 この見通しによると、2025年の利下げは0.25%に換算して2回実施されるとの予想となり、今年9月時点の4回から大きく後退しました。その背景には米国のインフレが現状で高止まりの状態であり、2025年中に収まる気配がないとの見通しに変更され、FRBが目標とする2%に定着するまでには予想以上に長い年月を要するとの予想となっています。パウエル議長はFOMC直後の記者会見スピーチで、「政策金利のさらなる調整を検討する際には、より慎重な姿勢で臨むことができるますます」と述べています。

 これに加え、年明けの1月には、関税のアップと企業税制変更を公約とするトランプ政権が発足します。関税アップは、米国のインフレの再燃につながるとの懸念が指摘されています。次回のFOMCは、トランプ政権発足直後の1月28日、29日(米国時間)に開催されます。




※ FRB発表のProjection Materials からゴールデンチャート社が作表

[ゴールデンチャート社]
(HN)

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