【2024年6月13日~14日】金融政策決定会合の結果(要約) 2024年06月14日 15時43分

前回(2024年4月26日公表)との比較まとめ

前回会合から据え置き。

1.無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。

2.長期国債およびCP等・社債等の買入れについては、前回会合と変わらず2024年3月の金融政策決定会合において決定された方針に沿って実施する。
(2024年3月決定の方針)
(1)長期国債の買入れ
 これまでと概ね同程度の金額で長期国債の買入れを継続する。長期金利が急
激に上昇する場合には、毎月の買入れ予定額にかかわらず、機動的に、買入れ額の増額や指値オペ、共通担保資金供給オペなどを実施する。
(2)長期国債以外の資産の買入れ
 ①ETFおよびJ-REITについて、新規の買入れを終了する。
 ②CP等および社債等について、買入れ額を段階的に減額し、1年後をめどに買入れを終了する。

その後については、長期国債買入れを減額していく方針を決定。また、次回金融政策決定会合において、今後1~2年程度の具体的な減額計画を決定する。


■当面の金融政策運営について(2024年6月14日)

1.日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針を、以下のとおりとすることを決定した(全員一致)。

 無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す。

 次回金融政策決定会合までの長期国債およびCP等・社債等の買入れについては、2024年3月の金融政策決定会合において決定された方針に沿って実施する。その後については、金融市場において長期金利がより自由な形で形成されるよう、長期国債買入れを減額していく方針を決定した(賛成8反対1)。市場参加者の意見も確認し、次回金融政策決定会合において、今後1~2年程度の具体的な減額計画を決定する。

2.わが国の景気は、一部に弱めの動きもみられるが、緩やかに回復している。海外経済は、総じてみれば緩やかに成長している。輸出は横ばい圏内の動きとなっている。鉱工業生産は、基調としては横ばい圏内の動きとなっているが、足もとでは、一部自動車メーカーの生産・出荷停止による下押しが続いている。企業収益が改善するもとで、設備投資は緩やかな増加傾向にある。雇用・所得環境は緩やかに改善している。個人消費は、物価上昇の影響に加え、一部メーカーの出荷停止による自動車販売の下押しが続いているものの、底堅く推移している。住宅投資は弱めの動きとなっている。公共投資は横ばい圏内の動きとなっている。わが国の金融環境は、緩和した状態にある。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比をみると、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響は減衰してきているものの、賃金上昇等を受けたサービス価格の緩やかな上昇が続くもとで、足もとは2%台前半となっている。予想物価上昇率は、緩やかに上昇している。

 先行きのわが国経済を展望すると、海外経済が緩やかな成長を続けるもとで、緩和的な金融環境などを背景に、所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まることから、潜在成長率を上回る成長を続けると考えられる。消費者物価(除く生鮮食品)については、既往の輸入物価上昇を起点とする価格転嫁の影響が減衰する一方、来年度にかけては、政府による経済対策の反動等が前年比を押し上げる方向に作用すると考えられる。この間、消費者物価の基調的な上昇率は、マクロ的な需給ギャップの改善に加え、賃金と物価の好循環が引き続き強まり中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、徐々に高まっていくと予想され、「展望レポート」の見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。

 リスク要因をみると、海外の経済・物価動向、資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動など、わが国経済・物価を巡る不確実性は引き続き高い。そのもとで、金融・為替市場の動向やそのわが国経済・物価への影響を、十分注視する必要がある。

以上


[ゴールデン・チャート社]

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■参考資料(外部サイト)

金融政策決定会合の結果「当面の金融政策運営について」(日本銀行)

金融政策決定会合の運営(日本銀行)