24年世界成長、3.1%へ上げ=「軟着陸」可能性高まる―IMF 2024年01月30日 22時09分

国際通貨基金(IMF)のロゴマーク(AFP時事)
国際通貨基金(IMF)のロゴマーク(AFP時事)

 【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)は30日発表した最新の世界経済見通しで、2024年の世界全体の成長率を3.1%と、昨年10月の前回予測から0.2ポイント引き上げた。米中の成長上振れが背景で、23年(推計3.1%)からは横ばい。25年は3.2%とした。
 24年の先進国のインフレ率は2.6%と、前回予測から0.4ポイント引き下げた。インフレは世界的に鈍化する見通しで、IMFのチーフエコノミスト、ピエール・オリビエ・グランシャ氏は成長維持とインフレ抑制を両立する「ソフトランディング(軟着陸)達成の可能性が高まっている」と明言した。
 日本の24年の成長率は0.9%と、0.1ポイント引き下げた。23年(推計1.9%)から急減速する。円安効果やコロナ禍後の需要増といった押し上げ要因が薄れる。一方、24年のインフレ率は2.7%と、日銀が目標とする2%を上回るとしている。
 IMFは日銀の金融政策について、インフレ率の持続的な2%達成が依然見込めないため「全般的に緩和的なスタンスを維持する」と予想。グランシャ氏は「インフレが加速すれば、日銀は利上げの用意をする必要がある」との見解を示した。 

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