〔NY石油〕WTI小反落、67ドル台(3日午前) 2025年07月03日 23時21分
【ニューヨーク時事】3日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米高関税措置の再発動の可能性を警戒し、小反落している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前9時55分現在、前日清算値(終値に相当)比0.33ドル安の1バレル=67.12ドル。
トランプ米政権による相互関税の上乗せ適用停止措置は9日に期限を迎える。前日には英国に続く2カ国目の合意として、ベトナムとの貿易協定の枠組みが発表されたが、欧州連合(EU)や日本など主要な相手国との協議はまだまとまっておらず、この日は先行き不透明感を嫌気した利食い売りがやや先行している。
このほか、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が6日に開く会合で、8月も自主減産分の段階的な縮小を進めることで合意するとの観測も弱材料。OPECプラスは5月以降、3カ月連続で日量41万1000バレルの実質的な増産を決定している。世界経済の先行き不安からエネルギー需要減退懸念がくすぶる中で、一段の需給の緩みにつながるとの警戒感が強い。