〔東京外為〕ドル、一時142円前半=1カ月ぶり、米欧貿易懸念(26日午後5時) 2025年05月26日 17時11分
26日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国とEUの貿易摩擦懸念で、一時1ドル=142円台前半へ下落した。4月30日以来約1カ月ぶりの安値水準。午後5時は、142円89~89銭と前週末(午後5時、143円29~31銭)比40銭のドル安・円高。
前週末の海外市場では、トランプ米大統領が「欧州からの輸入品に50%の関税を課す必要がある」と表明したことから売りが強まり、142円40銭台に下落した。
週明け26日東京早朝は米国とEUが関税措置の延期で合意したとの報道を受け買いが強まり、143円10銭付近に大幅上昇した。午前9時以降、米EUの貿易協議を巡る先行き不透明感は払拭されていないとの見方が改めて広がり、142円20銭近辺に下落した。
午後は買い戻され、142円90銭台を回復した。
ドル円は1カ月ぶりの安値を付けた後は、買い戻しが優勢だった。ただ、「米欧の関税協議は予断を許さない状況」(FX業者)とみる向きが多く、戻りは限定的だった。前週に米下院で大規模減税法案が通過し、市場では米国財政の悪化懸念が強まっている。市場関係者は「ドル売り優勢の流れは続く」(別の国内銀行)との見方を示す。
ユーロは対円、対ドルともに上昇。午後5時は、1ユーロ=162円73~77銭(前週末午後5時、162円49~51銭)、対ドルでは1.1389~1389ドル(同1.1339~1339ドル)。