成長目標、「5%前後」据え置き=国防予算7.2%増―経済停滞も軍拡継続・中国全人代開幕 2024年03月05日

 【北京時事】中国の国会に当たる第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議が5日、北京の人民大会堂で開幕した。李強首相は初の政府活動報告に臨み、今年の経済成長率目標を「5%前後」と表明した。国防予算の伸びは成長率目標を上回る前年比7.2%増と設定。習近平政権は経済が停滞する中でも、軍拡路線を継続する方針を明確にした。全人代は11日に閉幕する。
 不動産不況の長期化で、中国経済の先行きは不透明感が強まっているが、成長率目標は2年連続で5%前後に設定された。目標を引き下げれば、海外投資家らの失望を招くと判断したもようだ。
 一方、今年の国防予算は1兆6655億元(約34兆8000億円)で、日本の2024年度防衛予算案(7兆9496億円)の約4.4倍の規模。前年比の増加額は約1120億元(約2兆3400億円)で、日本の前年度比増加額1兆1277億円の2倍以上に達している。中国の国防予算は使途が不明で、実質的な軍事費はさらに多いとみられている。 

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5日、北京で開幕した中国全国人民代表大会(全人代)で政府活動報告を読み上げる李強首相(AFP時事)
5日、北京で開幕した中国全国人民代表大会(全人代)で政府活動報告を読み上げる李強首相(AFP時事)
中国の空母「福建」=撮影日、場所不明(中国国営中央テレビ電子版より)
中国の空母「福建」=撮影日、場所不明(中国国営中央テレビ電子版より)

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