2月の食品値上げ、1626品=ケチャップや菓子―帝国データ 2024年01月31日

 帝国データバンクは31日、食品メーカーなど主要195社が2月に計1626品目を値上げするとの調査結果を発表した。1000品を超えるのは昨年10月以来4カ月ぶり。世界的な猛暑によるトマト不作の影響でケチャップなどが高くなるほか、菓子など有名商品の値上げも目立つ。ただ、前年同月(5639品)比では約7割減。帝国データは「値上げの勢いは総じて鈍化している」(担当者)とみている。
 2月は、カゴメが「カゴメトマトケチャップ」など家庭用147品の出荷価格を6.2〜16.4%引き上げる。「充実野菜 緑黄色野菜ミックス」など伊藤園の51品も4.8〜15.8%アップ。日清製粉ウェルナやニップンはミートソースなどを値上げするが、政府による輸入小麦の売り渡し価格引き下げに伴い、家庭用小麦粉を最大4%程度値下げする。
 ほかの有名商品では、エバラ食品工業の「プチッと鍋 寄せ鍋」の参考価格が302円から346円に、理研ビタミンの「ふえるわかめちゃん鳴門」は356円から394円になる。菓子では江崎グリコの「Bigプッチンプリン」が167円から178円に上がる。カンロの「ピュレグミレモン」の希望小売価格は、149円から162円に改定される。
 帝国データは先行きについて、年間累計の値上げ品数が「最大1万〜1万5000品前後」になるとの見通しを維持した。ただ、トラック運転手の残業規制強化に伴い輸送力不足が懸念される「2024年問題」の影響による値上げや、企業が賃上げ原資を確保しようと価格転嫁が進む可能性もあると指摘している。 

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