トヨタ、ダイハツに金融支援=認証不正、工場再開見通せず 2023年12月28日

 ダイハツ工業の認証不正問題で、親会社のトヨタ自動車は28日、資金面も含めた支援を検討すると表明した。ダイハツは国内で完成車を生産する全4工場を少なくとも1月末まで停止する。影響を受ける部品メーカーなどの取引先は約5000社に及び、停止が長期化すれば補償額などが膨らんで経営を揺るがしかねないためだ。
 ダイハツは同日の報道機関向け説明会で、金融機関から融資を得るなどして必要な資金を確保したいと説明。同席したトヨタの長田准執行役員は、「資金サポートはトヨタも全力で行っていく」と強調した。
 ダイハツによると、直接取引する1次仕入れ先は423社。下請けや孫請けなど2次以降を含めると約4000社に上る。さらに、車の生産に直接関係のない運送会社や商社などの取引先も約1000社ある。
 ダイハツはこうした取引先に対し、発注後に納入できなくなった素材や従業員の休業などの損失を補償する方針だ。ただ、国土交通省は安全性などの保安基準に適合する確認が済むまで出荷を停止するよう指示しており、工場の稼働停止が長引く可能性もある。 

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