自動ブレーキが条件=サポカー限定免許、来年5月から―昨年4月以降の新車対象・警察庁 2021年12月16日

 警察庁は16日、高齢運転者対策として導入する安全運転サポート車(サポカー)限定の免許について、昨年4月以降に製造され、国土交通省が認定するなどした「自動ブレーキ」搭載車を条件とする方針を決めた。限定免許制度は、来年5月13日に始まる予定。
 関連する道交法施行規則の改正案について、同1月15日まで一般から意見を募集して決める。
 サポカー限定免許は、高齢により運転技能に不安があるが、車を日常的に使用しており、免許の返納はためらう人などの利用を想定。申請すれば交付され、免許証には「普通車はサポートカーに限る」と記載される。条件に該当しない車を運転した場合は、違反点数や罰則の対象となる。
 自動ブレーキは、前の車に一定の速度で接近した場合などに、自動的に働く制動装置。
 国交省は、昨年4月以降に製造された自動ブレーキ搭載車について、試験を通じて性能を認定する制度を設けた。今年11月以降は、新型車に対し認定制度より厳しい基準で審査する「保安基準」を満たした自動ブレーキの装着を義務付けた。
 限定免許は、保安基準をクリアするか、自動ブレーキに加え、アクセルとブレーキの踏み間違え時に急発進を抑制する装置が性能認定を受けた車が条件となる。自動ブレーキを後付けした車は、資格要件を満たす業者による取り付けか判別が困難なため対象外とした。
 警察庁によると、12月時点で限定免許の対象となる車は国内8メーカー、計約300型式で、現在普及しているサポカーのごく一部という。 

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