ソニー純利益、初の1兆円=巣ごもり需要、「鬼滅」効果―21年3月期 2021年04月28日

 ソニーグループが28日発表した2021年3月期連結決算は、純利益が前期比約2倍の1兆1717億円となり、初めて1兆円の大台に乗せた。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「巣ごもり需要」でゲーム事業などが好調に推移。東宝と共同で配給したアニメ映画「鬼滅の刃」の大ヒットも収益を押し上げ、最高益を更新した。
 本業のもうけを示す営業利益も15.0%増の9718億円と過去最高。祖業のエレクトロニクスに加え、ゲームや音楽、金融といった事業の多角化がコロナ下で強みを発揮した形だ。オンラインで記者会見した十時裕樹副社長は「純利益1兆円は急に起こった変化ではなく、いろいろなことを積み上げてきた成果だ」と強調した。
 売上高は9.0%増の8兆9993億円。ゲーム&ネットワークサービス分野は、昨年11月の「プレイステーション5」発売に加え、定額制サービスも好調で3割増収。ソニーフィナンシャルホールディングスを完全子会社化した金融分野、「鬼滅の刃」を含む音楽分野も大幅増収だった。 

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