20年度消費者物価、0.4%下落=コロナ禍で燃料価格低下―総務省 2021年04月23日

 総務省が23日発表した2020年度の全国消費者物価指数(2015年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が101.4となり、前年度比0.4%下落した。マイナスは4年ぶり。新型コロナウイルス禍に伴う原油安でガソリンなどエネルギー価格が大幅に下落したことが響いた。
 低下幅は、10年度(0.8%下落)以来、10年ぶりの大きさ。日銀が大規模な金融緩和で目指す物価上昇率2%への道筋が厳しいことを改めて示した格好だ。
 エネルギーは、全体では5.8%低下した。このうち、ガソリンは8.4%、電気代は4.7%、それぞれ下落。コロナ禍で訪日外国人旅行者が減り、宿泊料は16.9%低下と2桁のマイナスだった。19年10月の消費税増税に伴い導入された幼児教育・保育無償化も物価を押し下げた。
 20年度の生鮮食品を含む全体の総合指数は0.2%の下落。生鮮食品とエネルギーを除く同指数は0.1%の上昇だった。 

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