米ウクライナ首脳、感情抑え友好ムード演出=ゼレンスキー氏はジャケット着用 2025年08月19日 05時44分

【ワシントン時事】18日の米ウクライナ首脳会談では、双方が感情を抑え、激しい口論で物別れとなった2月のホワイトハウス会談の再演を回避した。前回スーツを着ずに批判されたウクライナのゼレンスキー大統領は、黒い襟付きシャツとジャケット姿で出席。トランプ米大統領も記者団の前でゼレンスキー氏に発言を促すなど、配慮を見せた。
「来てくれてありがとう」。冒頭、トランプ氏が手を差し伸べ、両氏は笑顔でがっちりと握手を交わした。ゼレンスキー氏は、メラニア・トランプ大統領夫人がロシアのプーチン大統領にウクライナの子供の返還を求める手紙を送ったことに謝意を示し、和やかなムードを演出した。
トランプ氏と親しい米記者が「スーツ姿がすてきですね」とゼレンスキー氏に声を掛けると、トランプ氏は「私もそう言ったんだ」と満足げに語った。2月に両首脳の口論のきっかけをつくったバンス副大統領は冒頭取材の間、沈黙を保った。ゼレンスキー氏は終了後、「これまでで最も良い話し合いだった」と強調した。
この後の欧州首脳陣を交えた会合では、欧州勢がゼレンスキー氏を巧妙に側面支援。早期和平をうたうトランプ氏に賛辞を重ねつつも、「ロシアに圧力をかけよう」(メルツ独首相)、「(ウクライナへの)『安全の保証』は極めて重要だ」(欧州連合=EU=のフォンデアライエン欧州委員長)などとくぎを刺した。
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