シリア衝突死者516人に=大統領、イスラエルの空爆批判 2025年07月17日 18時46分

シリアのシャラア暫定大統領=5月7日、パリ(AFP時事)
シリアのシャラア暫定大統領=5月7日、パリ(AFP時事)

 【イスタンブール時事】シリア南部スワイダ県で起きたイスラム教少数派ドルーズ派とベドウィン(遊牧民)の衝突で、在英のシリア人権監視団は17日、死者が516人に達したと明らかにした。国営メディアなどによれば、同県に派遣されたシリア暫定政府の治安部隊は撤退したものの、事態が沈静化するかは予断を許さない。
 隣国イスラエルは、自国内にも多数が暮らすドルーズ派の保護を名目にシリアに軍事介入。16日には首都ダマスカスの国防省などを空爆した。シリアのシャラア暫定大統領は17日公開の演説で、イスラエルが「われわれの純粋な土地を終わりなき混乱の場にしようとしている」と批判。「大きな力を持っていても勝利するとは限らない」と主張し、武力行使の停止を求めた。
 シャラア氏はまた、「シリアは決して分裂の地にはならない」と強調。「ドルーズ派の権利と自由の保護は優先事項の一つだ」と述べ、少数派を含む国民融和の必要性を訴えた。 

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