スビリデンコ新内閣を承認=侵攻後初の大幅改造―ウクライナ 2025年07月17日 20時54分

ウクライナの首相に指名されたユリヤ・スビリデンコ氏=2024年7月、キーウ
ウクライナの首相に指名されたユリヤ・スビリデンコ氏=2024年7月、キーウ

 ウクライナ最高会議(議会)は17日、第1副首相を務めてきたユリヤ・スビリデンコ氏(39)を首班とする新内閣を承認した。16日にシュミハリ内閣が総辞職するとともに、ゼレンスキー大統領が人事案を最高会議に提出していた。本格的な内閣改造は、ロシア侵攻開始後の約3年半で初となる。
 スビリデンコ氏の後任の第1副首相には、副首相兼デジタル転換相だったミハイロ・フェドロフ氏(34)が昇格。特に内政・経済担当で若返りが顕著な陣容となった。
 西側諸国と軍事支援の調整に当たってきたシビハ外相は再任。シュミハリ前首相は国防相として閣内にとどまった。武器の国産化推進に向けた役割を期待されており、ゼレンスキー氏は「新内閣発足後6カ月で(現在の国産率40%を)50%に引き上げねばならない」と強調した。
 一連の人事では、対ロ直接協議でウクライナ代表団を率いたウメロフ前国防相の処遇が焦点となったが、ウメロフ氏は閣僚名簿には入らなかった。代表団長が交代すれば、中断している協議の行方に影響しかねず、ロシアのプーチン政権も注目している。
 ウメロフ氏は駐米大使に転出するとみられてきた。しかし、ゼレンスキー氏は17日、通信アプリ「テレグラム」で、副首相を務めていたステファニシナ氏をトランプ米政権の事前承認(アグレマン)を経て、駐米大使に任命する考えを示した。 

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ウクライナの第1副首相に昇格する人事案が明らかになったミハイロ・フェドロフ氏=2024年7月、キーウ
ウクライナの第1副首相に昇格する人事案が明らかになったミハイロ・フェドロフ氏=2024年7月、キーウ

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