SDGs進捗「不十分」=2030年達成へ警鐘―国連 2025年07月15日 14時25分

グテレス国連事務総長=6月9日、フランス・ニース(AFP時事)
グテレス国連事務総長=6月9日、フランス・ニース(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】国連は14日、2030年までの達成を目指す「SDGs(持続可能な開発目標)」に関する年次報告書を発表し、「期限まで5年しか残されていない中、進捗(しんちょく)は極めて不十分だ」と警鐘を鳴らした。既に計画期間の約3分の2が経過したにもかかわらず、「適切な進展」が認められたのは課題の3分の1にとどまった。
 全課題169項目のうち、139が評価の対象となった。「平等な教育機会」や「エネルギー設備への投資」など「順調もしくは達成」とされたのは18%で、「ある程度の進展」の17%と合わせて「適切な進展」があったと評されたのは計35%だった。一方で「差別の撤廃」など18%は、「後退」と位置付けられた。
 グテレス事務総長はニューヨークの国連本部で記者会見し、進捗状況について「私たちはまだ居るべき場所にたどり着いていない」と強調。「直ちに団結し、揺るぎない意志で行動した場合にのみ目標達成が可能だ」と訴えた。 

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