インド外相、中国と関係改善確認=20年国境衝突後初の訪問―副主席も会談 2025年07月14日 17時25分

インドのジャイシャンカル外相(左)=1日、米南部バージニア州(EPA時事)
インドのジャイシャンカル外相(左)=1日、米南部バージニア州(EPA時事)

 【北京時事】中国を訪問中のインドのジャイシャンカル外相は14日、王毅共産党政治局員兼外相と北京で会談した。2020年に中印国境付近で両国軍が武力衝突した後、印外相による訪中は初めて。印政府によると、両国関係の改善機運を維持し、貿易障壁の軽減を模索していく方針を確認した。
 ジャイシャンカル氏は15日に天津で開かれる上海協力機構(SCO)外相会議に合わせて訪中。王氏との会談に先立ち、韓正国家副主席とも会った。
 中国の習近平政権は米国との長期対立を想定し、新興大国であるインドとの関係安定化を急いでいる。昨年10月には中印首脳が5年ぶりに会談し、国境問題の解決に向けた協議を進めることで合意した。これを受けた形で、印北部ラダック地方の係争地に展開していた両軍は同月中に撤退した。
 中国側は、今年8月末から天津で開催されるSCO首脳会議にモディ印首相を招き、両国の「雪解け」をアピールしたい考え。ジャイシャンカル氏の訪中は首脳会談の地ならしも兼ねているとみられる。 

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