最長7年のガザ停戦案を提示か=仲介国、人質全員解放条件に 2025年04月22日 14時24分

17日、エルサレムのイスラエル首相公邸前で人質の解放を訴える女性(AFP時事)
17日、エルサレムのイスラエル首相公邸前で人質の解放を訴える女性(AFP時事)

 【カイロ時事】英BBC放送は21日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を仲介するカタールとエジプトが、イスラム組織ハマスが拘束する人質全員の解放と引き換えに5~7年間にわたり停戦する新たな案を提示したと報じた。パレスチナ高官の話として伝えた。イスラエルはパレスチナ人収監者を釈放する。
 イスラエルは先に、45日間の停戦期間を設けて人質の一部を解放する案を提示したが、ハマスは恒久停戦とガザからのイスラエル軍撤収を主張。ハマスはイスラエルが求める武装解除にも強く反発し、協議は停滞している。BBCによれば、ハマスはガザ統治の放棄を示唆しているという。ただ、組織は維持される可能性があり、イスラエルのネタニヤフ首相がハマス壊滅を掲げる中、双方が折り合えるかは未知数だ。
 イスラエル国内では、停戦交渉で人質帰還を優先させるよう望む国民が多数派を占めている。21日に報じられた世論調査では、戦闘を完全に終結しパレスチナ人収監者を釈放する見返りに、人質全員を解放する取引について、イスラエル人の56%が「支持する」と回答。「反対する」との回答は22%にとどまった。ネタニヤフ氏の側近で、ハマスとの交渉の責任者に任命されたデルメル戦略問題相に関しては、「信頼する」が29%で「信頼しない」の41%を下回った。 

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