邦人男児刺殺で死刑執行=日本側に具体的説明なし―中国 2025年04月21日 20時42分

【香港時事】中国南部・広東省深セン市で昨年9月、日本人学校に登校中の男子児童=当時(10)=が刺殺された事件で、故意殺人罪で死刑判決が確定した鐘長春死刑囚の刑が執行されたことが21日分かった。日中関係筋が明らかにした。
中国外務省から同日、北京の日本大使館に死刑執行の連絡があった。執行の日時や場所などの具体的な説明はなかった。
男児は昨年9月18日、保護者と一緒に徒歩で登校中、鐘死刑囚に刃物で腹部を刺され、翌日未明に死亡。鐘死刑囚は現場で拘束された。地元紙によると、定職に就いておらず、過去に騒ぎを起こして拘束されたことがある。
鐘死刑囚は江西省出身で、深セン市中級人民法院(地裁)は今年1月、判決で「インターネットで注目を集めるために刃物を購入して何ら罪のない児童を殺害した。極めて悪辣(あくらつ)だ」と指摘。「極刑が相当」と断じた。鐘死刑囚は控訴しなかった。