終戦80年、ロシア招待せず=追悼行事、反発の声も―独 2025年04月18日 06時19分

【ベルリン時事】ドイツ連邦議会は、第2次大戦の終戦80年の節目となる来月8日の追悼行事にロシアとベラルーシの代表者を招待しないことを決めた。DPA通信が17日伝えた。「ウクライナへの侵略戦争と結びつけて悪用する」可能性があるとして、周年行事に参加させないよう公的機関に勧告した外務省の方針に準じた。
1945年5月8日、ナチス率いる独軍によるロシア(旧ソ連)を含む連合国軍への無条件降伏が実現した。ロシアはナチスからの「解放者」としての側面を持つ。プーチン政権は「非ナチ化」をウクライナ侵攻の目的だと主張している。
外務省の勧告を巡っては、ドイツ国内で反発の声も出ている。今月16日、多くのソ連兵が犠牲となった独ソ戦の激戦地、東部ゼーロウで開かれた追悼行事には、公式招待ではなかったが、ロシアのネチャエフ駐独大使が例年通り参加した。
独メディアによると、主催自治体の幹部は勧告を「ばかばかしい」と批判し、80年の節目に際して「当時の出来事を評価しないというわけにいかない」と述べた。