ガザの3割「緩衝地帯」に=恒久的な駐留表明―イスラエル 2025年04月17日 07時25分

イスラエルのカッツ国防相=2024年11月、エルサレム(EPA時事)
イスラエルのカッツ国防相=2024年11月、エルサレム(EPA時事)

 【カイロ時事】イスラエル軍は16日、パレスチナ自治区ガザで3割の地域を軍支配下の「緩衝地帯」に組み込んだと発表した。カッツ国防相は声明で「これまでと異なり、軍は奪取した地域から撤退しない」と表明。緩衝地帯への駐留を恒久的に続ける方針を示した。
 イスラエルは緩衝地帯を一方的に指定し、面積を広げている。軍事的圧力によって、イスラム組織ハマスが拘束する人質を解放させることが目的だ。しかし、ハマスはイスラエル軍がガザから撤退することを強く求めてきた。イスラエルが撤退に応じないことを明確にしたことで、交渉が一層難航する可能性がある。
 一方、ガザ北部では16日、停戦を求める抗議活動が行われ、現地からの映像によると、住民はハマスに「出て行け」と訴えた。イスラエルの攻撃や支援物資の搬入停止でガザの人道状況は一段と悪化しており、停戦合意を受け入れないハマスに対する不満が高まっているとみられる。 

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