北朝鮮部隊がウクライナ入り=「少数」既に活動、前線に順次投入―米報道 2024年10月30日 05時12分

ロシア極東ウスリースクの軍事施設に集められた北朝鮮の部隊とされる16日の衛星写真=エアバス・ディフェンス・アンド・スペース撮影、韓国国家情報院が18日公開(AFP時事)
ロシア極東ウスリースクの軍事施設に集められた北朝鮮の部隊とされる16日の衛星写真=エアバス・ディフェンス・アンド・スペース撮影、韓国国家情報院が18日公開(AFP時事)

 【ワシントン時事】米CNNテレビ(電子版)は29日、ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊の一部がウクライナ入りしたと報じた。ウクライナに移動したのは「少数」だが、北朝鮮兵の多くがロシアで訓練を受けており、今後前線に順次投入される見通しという。
 西側諸国の情報当局者はCNNに対し、ロシアの侵攻が続くウクライナに移動した北朝鮮兵の多くが何らかの作戦行動に「従事しているようだ」と説明。ただ、展開地域や、実際に戦闘を行ったかどうかなどは不明だ。
 バイデン米大統領は29日、北朝鮮の派兵を「懸念している」と表明。北朝鮮兵がウクライナに侵入した場合、ウクライナ軍は攻撃すべきだとの考えを示した。
 米国防総省副報道官は28日の記者会見で、北朝鮮が兵士約1万人をロシアに派遣したと発表。韓国の情報機関、国家情報院は29日、北朝鮮軍の将官や兵士の一部が前線に移動した可能性があると明らかにしていた。
 CNNによると、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は北朝鮮の派兵を受け、中国政府に米国の懸念を伝えるよう関係機関に指示した。北朝鮮の「後ろ盾」である中国に部隊撤収を働き掛けるよう求める考えとみられるが、中国が影響力を行使できるかは不透明だ。 

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