イスラエル、軍の駐留で譲歩か=米大統領が首相に圧力 2024年08月24日 07時24分

イスラエルのネタニヤフ首相=4日、エルサレム(ロイター時事)
イスラエルのネタニヤフ首相=4日、エルサレム(ロイター時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、米ネットメディア「アクシオス」は23日、複数のイスラエル当局者の話として、同国のネタニヤフ首相がガザ南部の対エジプト境界地帯の一部から軍部隊を撤退させることを受け入れたと報じた。軍駐留に関しイスラエル側が譲歩した形だが、交戦するイスラム組織ハマスは納得しない可能性がある。
 ネタニヤフ氏は、ハマスの武器密輸を阻止するため、全長約14キロに及ぶ境界地帯「フィラデルフィ回廊」の掌握を継続したい考えだ。しかし、ハマスやエジプトはイスラエル軍の完全撤退を求めており、停戦交渉の争点となっている。
 アクシオスによると、バイデン米大統領が21日のネタニヤフ氏との電話会談で、回廊の一部地域からの撤退を要求し、ネタニヤフ氏が承諾した。イスラエル当局者は、22日からエジプトの首都カイロで再開したイスラエルと仲介国との停戦交渉で、この問題に関しエジプト側と「進展があった」と説明。ただ、回廊の大部分に部隊が残ることを意味し、「ハマスが同意するとは考えていない」と厳しい見通しを示した。 

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