拘束のイオン社員起訴=コメ販売価格違反―ミャンマー軍政 2024年07月11日 21時19分

流通大手イオンがミャンマーで展開するスーパーマーケット=2日、ヤンゴン(EPA時事)
流通大手イオンがミャンマーで展開するスーパーマーケット=2日、ヤンゴン(EPA時事)

 【バンコク時事】ミャンマー軍事政権は11日、コメの販売価格を巡る違反があったとして先月末に拘束した流通大手イオンの駐在員、笠松洋さん(53)を起訴した。外交筋が明らかにした。
 関係者によると、同日に最大都市ヤンゴンの裁判所で1回目の裁判手続きが行われた。判決の期日は明らかになっていない。
 有罪となれば、禁錮6月~3年の刑となる可能性がある。日本政府は笠松さんの早期解放を求めているが、拘束されたままという。
 笠松さんは、ミャンマーでスーパーマーケットを展開する現地合弁企業の商品本部長を務める。軍政の設定価格を上回ってコメを販売したとして、6月30日に警察に拘束された。
 ミャンマーでは2021年のクーデター後、国軍と抵抗勢力との戦闘で経済が混乱している。コメなどの価格が上昇し、軍政は業者を摘発するなど統制を強めている。
 今回の拘束と起訴で、日本企業も摘発対象の例外ではないことが示され、ミャンマーで事業を継続することのリスクが浮き彫りになった。 

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