米最高裁、議会襲撃巡る罪適用を制限=トランプ氏裁判に影響も 2024年06月29日 06時39分

米連邦議会に侵入したトランプ大統領(当時)の支持者=2021年1月、ワシントン(AFP時事)
米連邦議会に侵入したトランプ大統領(当時)の支持者=2021年1月、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】米連邦最高裁は28日、2021年1月6日のトランプ前大統領(78)支持者らによる連邦議会襲撃事件に関与した元警察官の男に「公的手続き妨害罪」を適用したのは行き過ぎとする判決を下した。法の厳格な適用を求め、下級審に審理を差し戻した。
 トランプ氏も20年大統領選の結果を覆そうとした事件で同じ罪に問われており、同氏の弁護団が起訴の取り下げを求める可能性もある。判事9人の判決への賛否は6対3で支持が上回った。
 起訴状によると、元警察官は議会襲撃に参加した際、治安当局者と衝突したほか、暴徒らをそそのかした。議事堂内ではこの時、大統領選の結果を確定する上下両院合同会議が開催されていた。
 検察側は元警察官が議会手続きを妨害したとして、企業の不正行為への対策として定められた連邦法(公的手続き妨害罪)を適用。元警察官側は文書の破棄などに関わっておらず、同法による起訴は「不適切」と主張していた。 

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