バイデン氏、気候問題もアピール不足=トランプ氏が攻勢―大統領選討論会 2024年06月28日 16時28分

 【ワシントン時事】米大統領選のテレビ討論会で、バイデン大統領は看板に掲げる気候変動対策でも発言に精彩を欠き、アピール不足が目立った。一方でトランプ前大統領は、在任中にこの問題で「成果」を上げたと主張。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を「大失敗だ」と切り捨て、攻勢を強めた。
 バイデン氏は、気候変動問題に背を向け、環境規制の緩和を進めたトランプ政権の姿勢を転換。トランプ時代に離脱していた「パリ協定」に復帰し、電気自動車(EV)や太陽光発電などへの投資拡大に取り組んだ。
 しかし、トランプ氏は具体的な根拠は示さないまま、自らの在任期間中、「環境に関する数字は過去最高だった」と強調。「パリ協定」について、温室効果ガスの排出量が多い中国などは負担がないのに、米国の負担は重く、「むしり取られている」とこき下ろした。
 これに対し、バイデン氏は、トランプ氏が気候変動を懸念しているのを「見たことがない」と反論したものの迫力に欠き、「パリ協定」を「パリ平和協定」と言い間違える場面もあった。気候変動対策は「大きく前進した」と話すにとどまり、得意分野でも得点を稼げなかった。 

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