イスラエル・ヒズボラ応酬激化=「数週間で大規模戦闘」の見方も 2024年06月28日 14時30分

26日、レバノン南部の対イスラエル境界付近で、イスラエル軍の空爆を受け煙が立ち上る集落(EPA時事)
26日、レバノン南部の対イスラエル境界付近で、イスラエル軍の空爆を受け煙が立ち上る集落(EPA時事)

 【カイロ時事】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは27日、イスラエル北部にある同国の主要なミサイル防衛基地を数十発のロケット弾で攻撃したと明らかにした。イスラエル軍によるレバノン南部のヒズボラ拠点攻撃への報復としており、双方の応酬がさらに激化している。AFP通信が報じた。
 イスラム組織ハマスと連帯するヒズボラとイスラエルの衝突は、これまで国境付近に限定されていた。だが、報道によれば、米当局者の間では数週間以内に大規模な戦闘に発展しかねないとの見方が浮上。事態の緊迫化を懸念する欧米諸国は「全当事者が最大限に自制すべきだ」(フランス外務省)などと訴えている。
 今回のヒズボラの攻撃について、イスラエル軍は「約35発のロケット弾が飛来した」と表明。防空システムで大半を迎撃し、負傷者はいないと説明した。また、ヒズボラへの攻撃で戦闘員3人を殺害したと主張した。
 イスラエルのガラント国防相は26日、ヒズボラとの戦争は望まないものの、仮に話し合いが成功しなければ、レバノンを「石器時代」に戻すことが可能だと発言。大規模な軍事作戦も辞さない姿勢を強調していた。 

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