日本人死刑囚、禁錮30年に減刑=制度見直しで再審―マレーシア 2024年05月29日 16時56分

マレーシアで収監されている竹内真理子受刑者(中央)=2010年1月、クアラルンプール郊外(AFP時事)
マレーシアで収監されている竹内真理子受刑者(中央)=2010年1月、クアラルンプール郊外(AFP時事)

 【プトラジャヤ(マレーシア)時事】マレーシアで麻薬密輸の罪で死刑判決が確定し、収監されている竹内真理子受刑者(50)の再審公判が29日、行政首都プトラジャヤにある連邦裁判所(最高裁)で行われ、禁錮30年への減刑が認められた。マレーシアで昨年、死刑制度が見直されたことを受け、竹内受刑者が再審を請求していた。
 竹内受刑者は青森県出身。2009年10月、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイからクアラルンプールに到着。荷物から約3.5キロの覚醒剤が見つかり、危険薬物法違反(不正取引)の罪で起訴された。
 マレーシアは当時、麻薬密売のほか、殺人やテロ、誘拐などの重大犯罪で有罪となった場合、必ず死刑を科す強制死刑制度を採用していた。竹内受刑者は、知人から頼まれた荷物を預かっていただけだと主張したが、15年に死刑判決が確定した。
 マレーシア政府は昨年、強制死刑制度を廃止したため、同制度の下で判決が確定し収監中の死刑囚らに再審の道が開けた。 

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