ヘリ墜落、不審な形跡なし=ライシ師、故郷に埋葬―イラン 2024年05月24日 05時00分

23日、イラン北東部マシャドで、ライシ大統領のひつぎを運ぶ人々(大統領府提供)(EPA時事)
23日、イラン北東部マシャドで、ライシ大統領のひつぎを運ぶ人々(大統領府提供)(EPA時事)

 【イスタンブール時事】イラン北西部でライシ大統領らが死亡したヘリコプターの墜落で、国営メディアによると、軍参謀本部が23日に調査報告を公表した。ヘリは定められた経路を飛行し、残骸には「何らかの攻撃を受けた痕跡はない」として、不審な形跡は見当たらず事故だったとの見方を示した。一部で調査を継続し、最終報告は後日発表するという。
 報告によると、墜落したヘリの操縦士は事故の約1分半前に他のヘリ2機と交信していた。現場の複雑な地形に加え、濃霧や気温の低い悪天候により救援活動が遅れ、発生翌日の20日早朝にイランのドローンが墜落地点を特定したと説明した。当初、トルコが派遣したドローンが最初に機体の熱源を山中で感知したと報じられていた。
 一方、ライシ師の遺体は23日、出身地でイスラム教シーア派聖地の北東部マシャドで埋葬され、ひつぎを見送るため大勢の市民が通りを埋め尽くした。人々は、最高指導者ハメネイ師の有力な後継候補と目されながら突然の死を迎えたライシ師に最後の別れを告げた。ヘリに同乗して亡くなったアブドラヒアン外相も同日、首都テヘランの南郊で埋葬された。 

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