中国軍、台湾囲み大規模演習=離島奪取と港湾封鎖を訓練か―「独立派懲罰」頼総統を敵視 2024年05月23日 23時17分

23日、台湾北部の離島沖で撮影された中国軍の艦艇(台湾海巡署提供)(AFP時事)
23日、台湾北部の離島沖で撮影された中国軍の艦艇(台湾海巡署提供)(AFP時事)

 【北京、台北時事】中国軍で対台湾作戦を担う東部戦区は23~24日の日程で、台湾を取り囲む形で大規模な統合演習を始めた。台湾の頼清徳総統が20日の就任演説で、中台統一を明確に拒否する発言をしたことに反発した。「台湾独立勢力への懲罰と外部勢力への警告」と説明しており、米台の軍事的協力を強くけん制する狙いがある。
 演習開始の発表を受け、台湾国防部(国防省)は23日、「地域の平和と安定を破壊する挑発だ」と非難した。同部によると同日、台湾周辺で軍艦15隻と海警局の船16隻の活動を確認。演習に参加した軍用機は延べ49機で、うち35機が台湾海峡の中間線を越えるなどして台湾側に進入した。頼政権下の中台関係は、米国や同盟国の日本も巻き込んで、軍事的緊張が一層高まることが確実な情勢となった。 

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