X上の刺傷動画、停止要求認めず=豪裁判所、当局の仮処分申請却下 2024年05月13日 15時49分

X(旧ツイッター)のロゴマーク(AFP時事)
X(旧ツイッター)のロゴマーク(AFP時事)

 【シドニー時事】オーストラリア連邦裁判所は13日、X(旧ツイッター)に投稿された刺傷事件の動画の表示を停止するようインターネット監視機関「電子安全委員会」が求めた仮処分の延長申請を却下した。4月下旬には仮処分を認めていたが、今回は一転して退けた。
 4月にシドニー郊外の教会で聖職者らが少年に刺された事件の動画を巡り、同委員会はSNS各社に削除を要請。X以外は応じたが、Xは「検閲に当たる」として削除せず、地域的な閲覧制限をかけるにとどめた。しかし、特定のネットワークを使えば、豪国内からでも視聴できる状態にあり、同委員会は「Xの対応は不十分だ」と批判している。
 裁判所は却下の理由を「後日説明する」としている。Xのオーナー、イーロン・マスク氏は「豪州だけのルールで世界中の投稿をやめさせるのはおかしい」と主張していた。被害者の聖職者も「誰でも動画を見られるようにすべきだ」との考えを示している。 

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