中国大使館員追放を主張=南シナ海問題で「デマ拡散」―フィリピン 2024年05月11日 11時38分

フィリピンのアニョ国家安全保障顧問=2023年6月
フィリピンのアニョ国家安全保障顧問=2023年6月

 【マニラ時事】フィリピンのアニョ国家安全保障顧問は10日、在フィリピン中国大使館のスタッフが南シナ海問題で誤った情報を拡散しているとして、直ちに追放すべきだと述べた。テオドロ国防相もこれまでに同様の発言をしており、これを支持した形だ。
 アニョ氏が指摘しているのは、フィリピンが実効支配する南シナ海のアユンギン(中国名・仁愛)礁への補給任務を巡り、中比間に「密約」があったとする問題。比側が食料などを補給する際の条件に関するもので、一部メディアが当局者同士の会話の録音があるなどと報じていた。
 比側は「密約」の存在を否定。中国大使館は会話の内容も公開しているとして、アニョ氏は「即刻追放する必要がある」と語気を強めた。
 中国外務省の林剣副報道局長は10日の記者会見で比側を非難。「中国外交官の正常な職務執行を保証するよう求める」と述べた。 

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