雪降る5月に行進=ロシア兵震え、プーチン氏も冬服 2024年05月09日 20時28分

9日、モスクワ「赤の広場」で行進するロシア兵(EPA時事)
9日、モスクワ「赤の広場」で行進するロシア兵(EPA時事)

 9日のロシア・モスクワ「赤の広場」の軍事パレードは、5月として異例の雪が降る中で行われた。現地メディアは「(対ドイツ戦勝記念行事の)歴史上初めて」と報道。プーチン大統領はスーツ姿でなく、厚手のコートで演説した。
 大勢の将兵は行進前、震えるような面持ちで冬用のジャンパー姿で石畳に集まった。開始を告げる「スパスカヤ塔」の鐘が鳴らされる前に上着を脱ぎ、いつもの儀仗(ぎじょう)服姿になった。
 寒空の行事は、第2次大戦さなかの1941年11月、降雪の中でソ連兵が行進し、そのまま前線に向かったといわれる「伝説」の軍事パレードを想起させる。今回、ウクライナ侵攻に参加する部隊は重装備の戦闘服姿で行進した。長期戦に向け、自国民に決意を促す政権の思惑がにじむ。 

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