検察と弁護士、早くも火花=「居眠り」報道も―トランプ氏初公判 2024年04月16日 06時42分

初公判に出廷したトランプ前米大統領=15日、ニューヨーク(AFP時事)
初公判に出廷したトランプ前米大統領=15日、ニューヨーク(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】「全員起立。これはニューヨーク州民対ドナルド・トランプ事件です」。米ニューヨーク州地裁15階の法廷で職員がこう告げ、歴史的裁判が幕を開けた。大統領経験者が刑事責任を問われるという異例の事態。州検察とトランプ氏の弁護士は、公判初日から証拠採用などを巡り火花を散らした。
 検察は公判で、トランプ氏の過去の女性暴行疑惑に関する証拠を採用するよう求めたが、弁護士は「偏見に満ちている」と反論。判事も「うわさにすぎない」と断じ、採用を見送った。
 一方、弁護士が反対する中、検察は「トランプ氏によるSNSの投稿がかん口令を破っている」と主張。トランプ氏は先月、事件関係者に対する攻撃的な発言を禁じられたが、検察側はこれに違反したとして3000ドル(約46万円)の罰金を要求。判事は23日に審理すると決めた。
 激しいやりとりの間、トレードマークの紺色のスーツと赤いネクタイを身に着けたトランプ氏は弁護士の隣に着席。ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ氏は何度か居眠りし、弁護士から差し出されたメモに数分間気付かなかったという。 

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