にぎわう朝食店、3秒で崩壊=全員避難、間一髪―台湾地震 2024年04月03日 21時59分

3日、台湾東部・花蓮で、地震によって大きく傾いたビル=中央通信社提供(EPA時事)
3日、台湾東部・花蓮で、地震によって大きく傾いたビル=中央通信社提供(EPA時事)

 【台北時事】台湾東部を中心に3日午前に発生したマグニチュード(M)7.2の地震で、震源に近い東部・花蓮では5階建てと8階建てのビルが大きく傾き、一部が崩壊した。5階建てビルの1階で営業中だった朝食専門店は全壊。全員無事に避難したが、店主は地元メディアに「避難から3秒で(店が)つぶれた」と恐怖の瞬間を振り返った。
 台湾の民放各局が伝えた映像では、大きく揺れる店内から15人ほどが一斉に外に飛び出した。最後の1人が外に出た途端、柱や梁(はり)が折れて軒が落下。続いて、窓ガラスやがれきが飛び散る中、店舗を含む1階部分が砂ぼこりを巻き上げながら崩落した。
 8階建てのビルも、1階部分がほぼ全壊。大手民放TVBSは、崩れながら傾く8階ビル周辺から悲鳴を上げながら逃げる人々の様子を伝えた。ビル付近の交差点では、信号待ちしていた車から人々が慌てて避難した。
 ビルは45度ほど傾いたまま止まったが、現場では余震が相次いでおり、倒壊が懸念される中で救助作業が続いた。このビルではこれまでに、閉じ込められた住民ら22人が救助された。8階から避難したという男性は中央通信社の取材に「まだ妻が閉じ込められている」と焦りの色をにじませた。 

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