ガザ休戦交渉、難航=イスラエルとハマス溝埋まらず 2024年03月05日 16時53分

イスラエルのガンツ前国防相=4日、ワシントン(EPA時事)
イスラエルのガンツ前国防相=4日、ワシントン(EPA時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止交渉で、ハマス代表団は5日、エジプトのカイロで行われた協議でこれまで大きな進展がないことを明らかにした。ロイター通信が伝えた。ハマス側は米国など仲介国の要請で、カイロにとどまり協議を続ける方針を表明。ただ、人質生存者の情報提供をハマスが拒否しているとして代表団派遣を見送ったイスラエルとの隔たりは大きく、10日ごろに始まるイスラム教のラマダン(断食月)までの合意が実現するかは見通せない。
 ハマス代表団は、戦闘休止への提案を既に仲介国に示したが、イスラエルのネタニヤフ政権が合意を望んでいないと主張。一方、イスラエル側は「われわれは合意に向けたあらゆる努力をしており、ハマスの回答待ちだ」と反論している。
 イスラエル戦時内閣の一員で、ネタニヤフ首相のライバルとされるガンツ前国防相が訪米し、4日にハリス副大統領と会談した。声明によると、ハリス氏はガザの人道状況に深い懸念を表明。ロイター通信はネタニヤフ政権とバイデン米政権の不協和音を表していると伝えた。 

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