北朝鮮の軽水炉「活動継続」=イラン核開発に警戒感―IAEAトップ 2024年03月04日 22時05分

4日、ウィーンで国際原子力機関(IAEA)の定例理事会に臨むグロッシ事務局長(AFP時事)
4日、ウィーンで国際原子力機関(IAEA)の定例理事会に臨むグロッシ事務局長(AFP時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は4日、北朝鮮北西部の寧辺にある核施設で臨界状態に達したとみられている試運転中の軽水炉について、「冷却システムからの激しい水の放出が観察され続けている」と指摘し、活動が継続しているとの見方を示した。ウィーンで同日開幕したIAEAの定例理事会で述べた。
 IAEAは北朝鮮の核施設に立ち入りできず、主に衛星から監視している。軽水炉の運転が本格化すれば、既に稼働済みの原子炉に加えて、核兵器に転用できるプルトニウムの供給源が増える可能性がある。
 グロッシ氏はまた、核開発を続けるイランについて、監視強化に関するIAEAとの合意事項が履行されていないと批判した。IAEAのベテラン査察官の受け入れ拒否も継続しているといい、「極めて遺憾だ」と訴えた。 

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