チェコ外相、中国の台頭「最大の挑戦」=ウクライナ派兵「考えず」 2024年03月01日 18時53分

講演するチェコのリパフスキー外相=1日、東京都港区
講演するチェコのリパフスキー外相=1日、東京都港区

 チェコのリパフスキー外相は1日、東京都内で講演し、覇権主義的動きを強める中国を巡り、「現在の国際秩序にとって、中国の台頭が最大のシステム上の挑戦であることに疑いの余地はない」と述べた。その上で、「中国は忍耐強いと思われてきたが変わりつつある。台湾統一のため武力行使も排除できないという脅しを聞く機会が増えた」と警戒感を示した。
 旧共産圏のチェコは台湾と正式な外交関係を持たないが、2020年と23年に上下両院議長がそれぞれ訪台するなど関係を強化している。ただ、台湾有事の際に何ができるか問われたのに対し、「台湾について私たちの外交政策が目指すのは現状維持だ」と述べるにとどめた。
 リパフスキー氏は、3年目を迎えたロシアのウクライナ侵攻について「われわれの戦争でもある。ウクライナの破壊を許しロシアが罰を受けないなら、他の略奪者も同じことをするだろう」と語り、支援を継続する姿勢を強調。マクロン仏大統領が言及したウクライナへの部隊派遣の可能性は、「外交・軍事などあらゆる支援を考えているが、こういう形(派兵)は考えていない」と否定した。 

海外経済ニュース