日本との関係「飛躍を」=来年の国交60年機に韓国大統領―対日批判、要求なし 2024年03月01日 10時56分

1日、ソウルで演説する韓国の尹錫悦大統領(AFP時事)
1日、ソウルで演説する韓国の尹錫悦大統領(AFP時事)

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領は1日、日本の植民地支配に抵抗した1919年の「三・一独立運動」の記念式典で演説した。来年に日韓国交正常化から60年を迎えるのを機に、日本との建設的な関係を「一段階飛躍させることを期待する」と表明した。歴代大統領と異なり、演説の中で日本への批判や要求はなかった。
 尹氏は、日本は自由や人権という価値を共有し、「世界平和と繁栄のため協力するパートナーになった」と強調。「韓日はつらい過去を乗り越え、新しい世界の方向に共に進んでいる」と指摘した。
 最近の日韓関係改善で、北朝鮮の核・ミサイルの脅威への安全保障協力が強固になり、産業や金融、先端技術分野での連携が進んだと評価。両国民の往来が昨年928万人まで広がったとも説明した。中東やアフリカでの武力衝突の際に、両国が国民の退避で協力した事例も紹介した。
 その上で「交流と協力を通じて信頼を築き、歴史が残した難しい課題を共に解いていけば、より明るい未来が開ける」と強調した。 

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