ガザ休戦合意、見通し先延ばし=住民殺到で多数死亡、交渉に影響も―米大統領 2024年03月01日 09時30分

パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、食料を受け取るため並ぶ避難民ら=27日(ロイター時事)
パレスチナ自治区ガザ南部ラファで、食料を受け取るため並ぶ避難民ら=27日(ロイター時事)

 【カイロ、ワシントン時事】バイデン米大統領は29日、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放に向けた交渉に関し、「恐らく3月4日までに(合意は)実現しない」と語った。バイデン氏は先に、同日までに実現することを「望んでいる」と述べていた。交渉難航を受けて見通しを先延ばしした形だ。
 ただ、米国やカタールなど仲介国は、3月10日ごろに始まるイスラム教のラマダン(断食月)までの妥結を目指しているとされる。バイデン氏は「(実現を)期待はしている」と語った。
 一方、ガザ当局は29日、北部で支援物資を待っていた人々にイスラエル軍が攻撃し、112人が死亡したと発表。ハマスは「虐殺だ」とイスラエルを非難した。これに対しイスラエル軍は、人々には「一切攻撃していない」(報道官)と主張し、市民が押し倒されたりトラックにひかれたりして死傷したと説明している。 

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