正恩氏、地方の発展遅れ反省=新振興計画を開始―北朝鮮 2024年02月29日 11時40分

28日、北朝鮮の平安南道成川郡で開かれた工場の着工式で演説する金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮通信・時事)
28日、北朝鮮の平安南道成川郡で開かれた工場の着工式で演説する金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮通信・時事)

 【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、新たな地方振興計画「地方発展20×10政策」に基づく初めての工場が、平安南道成川郡で着工したと報じた。金正恩朝鮮労働党総書記が28日の着工式で演説し、「大きな感慨と共に、やっとこれを始めるのかと申し訳なくも思う」と反省の弁を述べた。
 北朝鮮では地方住民への生活必需品提供が課題となっている。地方振興計画は毎年20の地域で工場を新設し、10年で生活水準を向上させることを目標としており、1月の最高人民会議(国会に相当)で発表された。
 正恩氏は演説で「中央に比べた地方の遅れは長い間、どうしようもない当然の現実とされてきた」と語り、「地方の生活水準の引き上げは非常に切実な国の重大事である」と強調した。正恩氏は計画に軍を動員する考えを示しており、着工式には党の幹部と共に、計画のため新たに組織された連隊の軍人が出席した。 

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