3月初めまでに妥結を=ガザ休戦交渉、依然隔たりも―米大統領 2024年02月27日 14時21分

 【カイロ、ワシントン時事】バイデン米大統領は26日、パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る交渉について、3月4日までに休戦案で合意することを「望んでいる」と語った。バイデン氏は妥結に「近づいている」との見方を示したが、報道によると、ハマス側は「大きな隔たりがある」と指摘。イスラエル当局者も「(バイデン氏の見立ての)根拠が分からない」と語り、交渉の進展は見通せない状況が続いている。
 ロイター通信は27日、イスラエルと米国などの仲介各国が先に合意した案に関し、40日間の戦闘休止中に、ハマスが女性や高齢者ら40人を解放し、イスラエルは収監するパレスチナ囚人約400人を釈放する内容だと報道。1日当たりトラック500台の支援物資がガザに搬入され、病院の修復なども行われる。
 ハマスは同案を受け取ったとされるが、まだ公式に返答していない。イスラエルのメディアによれば、ハマス指導部は内容に対し「レッドライン(越えてはならない一線)を越えている」との判断を示しているもようで、イスラエル当局者らの間ではハマスの同意取り付けに悲観的な見方が広がっている。 

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